11月の記事一覧
- 2009/11/17 100km/h超高速スライドショーで体感する中山道:その2
- 2009/11/13 100km/h超高速スライドショーで体感する中山道:その1
- 2009/11/12 初体験:伊坂幸太郎
» 100km/h超高速スライドショーで体感する中山道:その2
淡々と540キロを歩く気分てどんなんだろう。ランナーズハイとは違った「地球的感覚」が生まれてくるのだそうだ。歩いていると自然に身体との対話ができるともいう。普段の生活が「特殊」であり、歩くことで自分の「常」に出会えるとも。なんだか禅問答をしているように聞こえるかもしれないですね。でも、納得できるところあり。こうして昔の人たちは一人で歩くことで「常」に出会う旅をしていたのかな。今どきの、ナンとかウォークが魅力的でない理由もよくわかる。
歩きながら撮った5400枚の写真の一枚一枚は、ほとんど同じ位置から撮影しているのでシンプルかつ情報量が少ない。でもそれを連続して見る事でかえって想像力が刺激されるのは
過日の「remoscope」にも通じるところがあるのかも。
歩くことに音楽は不要だった。風の音、雨が降りそうな匂い、そんなことがだんだんわかるようになってくると言う話は、とてもステキだった。時間をたっぷりかけて単純に歩くことを私もしたくなった。
» 100km/h超高速スライドショーで体感する中山道:その1
妄想農場Vol.6の新世代シリーズのトップバッター竹岡くんの、旅と移動と映像が融合した中山道の旅報告。日本橋から京都・三条まで540?を3週間かけ徒歩で歩きながら、100mおきに約5400枚の記録写真をとったというのですから、それだけでも凄い。その全行程を3枚/秒で30分間連続映写。目が回るかと思いきや大丈夫。

中山道としては今も無事つながっているのに、まちの風景が明らかに切り替わるポイントがくっきり見えてくる。東のエリアと西のエリアでは中山道の雰囲気は明らかなに違う。何がそう感じさせるかはよくわからないが。
この旅は、4年前卒論を書くために行ったものとか。目的は「歩いて家に帰る」という極めてシンプル。このシンプルさが、じつは結構重要なキーワードになっていることはあとから判明してくる。現代の移動が「目的」に向かって一直線に「早く」到達することが第一義になっているなかで、歩くということ、しかも「一人で・淡々と歩く」ということが、いかに豊かな時間と身体感覚を取り戻させてくれるかを感じさせてくれました。その話は、また続きの報告で。
100mおきに写真を撮るのって大変じゃない?との問いに、3日目くらいから歩くリズムを身体が理解して、殆ど歩行計を使わないでも正確に距離をキャッチできるようになったとか。「ナンバ歩き」の合理性、音楽を聴くより風の音が楽しかったなど、へ~ぇというリアルな体感話はつきず。

» 初体験:伊坂幸太郎
私、恥ずかしながら伊坂幸太郎は初体験。というか、この種の小説は食わず嫌いで
パスしてきた典型的な世代かも。20代のナビゲーター担当のNさんのおかげです。
当日の詳しい内容は、http://togetter.com/li/671でどうぞ。
私が個人的に興味深かった意見を少々紹介しておきます。なにしろこの読書部参加者は
20代~60代までフルライン揃っていて、職種も様々なのが何より楽しい。
「主人公もストーリーもハルキの小説に通じるものがある」
「ファンタジー小説、推理小説といったカテゴリー化することが無意味になってきている
いい事例。社会状況とも通じる」
「案山子は神話で止めるべきだったのでは」
「デビュー作の持つ不完全さ。それだから読めた。読み手に参加の余地がある」
なんでも「あ、そう~」という受け止め方をする世代、あるように受け入れる時代を現しているのかも」
すらすら読めた派と読みづらいひっかかり派にかなり二分。もちろん私は後者でした。