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- 2009/07/29 川の駅ーはちけんや(八軒家浜)
» 川の駅ーはちけんや(八軒家浜)

(上記「川の駅 はちけんや」天神橋より撮影)

この見学会で目についたのが、大林ビルの北側、天神橋の東西に2棟ある空調施設に化粧を施すための模型。(写真)
まさに事務所の真ん前。ここから見える管理施設の不細工さを引越当初から嘆いていただけに、このデザインが目になじむのかどうか???
それにしても1階店舗の再現模型には敬意を表したい。
閑話休題。
天満橋と天神橋の間に整備された八軒家浜。
平安時代末期に始まった「熊野詣で」で、京都からの舟運の際に降り立つ船着き場だった。
「川の駅 はちけんや」は公園とあわせて床面積約1,350m2の施設。1階にレストラン、川沿いのB1階には、観光船案内所と情報発信施設が入る。

しかし、残念なことにと言うべきか、中之島一帯の再整備の監修は安藤忠雄さんがされているはずだが、この施設は安藤色の薄い施設だなあと感じた。(京阪中之島線のなにわ橋のようなイメージを期待していたのだが)
ランドスケープとの調和をはかり低く抑えたという建物の“重厚な”瓦屋根、コンクリート打ちっぱなしの柱に施された化粧木材、壁の色、素材の使い方、設置物(椅子やプランターなど)…全体的にしっくりこない。



地下1階、観光船案内所と情報発信施設。

「川の駅」とあるが、実際の八軒家浜の乗船場は天満橋にあり、ここから船の乗降はしない。(「川の駅」は全国初らしい。単に名称だけの話?)
また、国土交通省の情報発信施設は利用内容が決まっていないと設計者が明かしており、ソフトが後手に回っている。
レストランはウェディング利用を想定しているらしいが、この施設全体が“川に向かう”単なるハコモノ整備に終わらないよう、今後の有効利用に期待したい。



ともあれ、天満橋から天神橋までの大川沿いは水都2009が始まるまでに整備される。
天神橋のたもとから、変わりゆく水辺と人との関係を、逐次発信していきたい。(R記)

»コメント
河川敷に施設を建設する難しさ、行政や地元調整の大変さ、いづれもよくわかるが、それにしてもあれは!! 道路から水辺に導く景観的配慮のなさ、ごちゃごちゃした内部のデザイン。川の駅だけでなく川沿いの遊歩道整備全体の統一感のなさ。いっそ安藤さんが全部やればよっかったのに。
大屋根は地域の要望とかだが、設計者として本当にそれがいいと思われたのか?デザインに関しては地域の意見であっても、よりよい形にするのが役割ではないのか?水辺が整備されることは嬉しいが、こういう形が本当にいいのか、悲しい気分になった。
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